【究極の焼き芋】焼き芋が甘くなる理由は?蜜化する原理を解説




究極の焼き芋を完成させるためには、サツマイモが甘い焼き芋になるメカニズムを知る必要がある。戦略のない戦いは敗北につながるように、まずは原理をしっかりと理解しておこう。

サツマイモは内部にあるデンプンが酵素の働きによって糖に変わることで甘く蜜状になる。このことについてわかりやすく解説する。

焼き芋が甘くなるのはデンプンが麦芽糖に変わるから

焼き芋が甘くなるのは、さつまいもに含まれるβアミラーゼと呼ばれる消化酵素が、加熱されて糊化したデンプンを麦芽糖に変えるからだ。

βアミラーゼという消化酵素は70度前後で活性化される。活性化とは、よく働くことだ。酵素はそれぞれ活性する温度があり、その温度近辺でなければ作用しない。つまり、さつまいもを70度前後に保つことが甘くする秘訣である。

簡単に言えば、βアミラーゼの働き次第というわけだが、デンプンを麦芽糖に変化させるまでのメカニズムを解説する

ステップ1:サツマイモのデンプンが糊化する

加熱することでさつまいもに含まれるデンプンを柔らかく糊化することができる。

カレーを煮込むとじゃがいもが柔らかくなるように、一般的に野菜などは茹でると柔らかくなことは経験則で知っているはずだろう。同じように、サツマイモの加熱によってサツマイモ自身に含まれる水分で柔らかくなる。

デンプンを糊化する温度は65.8度と言われている(参考:新訂調理科学)。この温度をキープしてサツマイモ全体を糊化する必要がある。

経験則だが、150g〜200gの焼き芋に使われる一般的な大きさのさつまいも全体を糊化するために必要な時間は45分くらいだ。私の焼き芋を焼いてきた経験から、45分を過ぎた頃からさつまいもから甘い匂いがしてくるからだ。

ステップ2:βアミラーゼが糊化したデンプンが麦芽糖になる

酵素は糊化したに対して作用することができる。さつまいもが糊化した状態になればβアミラーゼが作用し、次々に麦芽糖に変えていく。先程も書いたが、βアミラーゼが活性化する温度は70度付近だから、さつまいもを70度にキープすることで糊化と麦芽糖の生成を同時に行うことができるわけだ。

βアミラーゼの働きにも時間がかかるわけで、さつまいも全体を麦芽糖にするためには私の経験則から1時間ほど必要だ。デンプンの糊化と麦芽糖の生成が同時に行われることを考えるとさつまいもを究極の焼き芋にするためには90分くらいの加熱が必要になってくる。

電子レンジやトースターで甘くならない理由

ここからは厳密に研究や分析を行ったわけではなく、私の経験則からの考察である。

自宅で焼き芋を食べるために、電子レンジやトースターを使って調理する場合があるが、販売している焼き芋の味とは違い甘くないことに気がつく。電子レンジやトースターで調理した焼き芋は甘くない。

その理由は、さつまいも内部の温度が低いことと、70度をキープする時間が短いことだ。

さつまいもの内部温度が低い

βアミラーゼの活性温度が70度前後なので、目的はさつまいもの内部を70度にすることだ。トースターを使って調理した場合、さつまいもの表面温度は高いかもしれないが内部の温度は70度に達していない可能性がある。

70度付近のキープする時間が短すぎる

電子レンジで調理すると水分子がマイクロ波で直接振動させられるので、瞬時に加熱される。さつまいもを甘くするためには、デンプンの糊化と麦芽糖の生成するために70度を長時間キープすることだが、この温度帯を一気にすっ飛ばしている可能性がある。

メカニズムを知れば面白い

さつまいもが甘くなる原理について理解できた思う。きっと人生でサツマイモはなぜ甘くなるのかと考えたことは今回が初めてだと思う。

サツマイモは焼くのではなく70度で温めるという意識を持つと良い。

原理がわかればあなたも簡単に究極の焼き芋を焼くことができます。是非挑戦してみよう

 

 

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