年収の地方格差は一体どれくらいあるのか?
都会と地方では年収格差があります。同じ内容の仕事でも東京でやるのと地方でやるのとでは、金額が変わってきます。実際にどれくらいの違いがあるのでしょうか。
東京都と北陸地方の給与格差は1.4倍です。
データは平成25年。統計元は厚生労働省「賃金構造基本統計調査書」です。

日本全国で最も年収の高いのは東京都です。その平均年収は580万円。一方で、最低は沖縄県の333万円です。その格差は247万円です。東京を100とすると沖縄県は57です。
次に石川県、富山県、福井県の北陸三県の平均年収は418万円。東京都の格差は162万円。東京を100とすれば、北陸は72です。北陸を100とすれば、東京は139です。実に、1.4倍です。
地方で働くサラリーマンの支出はどれくらい?
地方は物価が安いとはいいますが、実際どれくらいの支出があるのでしょうか。
北陸地方の共働き家族のサラリーマンの月間支出は336万円
厚生労働省の「家計調査年報」2015のデータを纏めてみました。
- 北海道:400万円
- 青森:352万円
- 岩手:350万円
- 宮城:429万円
- 秋田:348万円
- 山形:366万円
- 福島:407万円
- 新潟:397万円
- 富山:424万円
- 石川:415万円
- 福井:416万円
- 茨城:461万円
- 栃木:454万円
- 群馬:441万円
- 埼玉:468万円
- 千葉:465万円
- 東京:580万円
- 神奈川:525万円
- 山梨:436万円
- 長野:429万円
- 岐阜:432万円
- 静岡:468万円
- 愛知:518万円
- 三重:460万円
- 滋賀:480万円
- 京都:474万円
- 大阪:498万円
- 兵庫:474万円
- 奈良:446万円
- 和歌山:430万円
- 鳥取:379万円
- 島根:377万円
- 岡山:440万円
- 広島:446万円
- 山口:420万円
- 徳島:405万円
- 香川:434万円
- 愛媛:398万円
- 高知:366万円
- 福岡:443万円
- 佐賀:362万円
- 長崎:378万円
- 熊本:386万円
- 大分:380万円
- 宮崎:347万円
- 鹿児島:370万円
- 沖縄:333万円
このデータによると、勤労者世帯のうち2人以上の世帯の消費支出は、1ヶ月平均は31.5万円です。東京は33.1万円で全国トップです。最低は沖縄県の23.9万円。一方、北陸地方は336万円です。
地方の方が支出も少ないと思っていましたが、東京よりも北陸地方の方が消費支出が多いというデータになっています。また、沖縄県を除くその他の地域も31.0万円前後であり、支出額は全国であまり違いが無いということがわかります。
地方で働くサラリーマンは何を考えて仕事をしているの?
同じサラリーマンでも働く環境や場所が違えば、考えることは変わってきます。地方で働くサラリーマンは一体どんなことを考えているのでしょうか。
年収アップは考えていない。
ズバリいいます。地方で働くサラリーマンは年収をあげようとは考えていません!というか、考えるだけ無駄です。
大手企業の昇給額が10,000円前後に対して、地方の求人の昇給額は3,000円程度です。10年勤めていても、新卒と比較して、3万円しか上がらないということになります。さらには、昇給額がゼロという会社もあります。実際に、私が人材コンサルタントとして勤めていた会社は昇給はありませんでした。
つまり、地方のサラリーマンはいい仕事をして年収をあげよう!とは思ってはいないのです。
休日の過ごし方と趣味のことなど、プライベートの充実に励みます。
地方で働くサラリーマンは、自分のプライベート時間の充実を目標にしています。会社帰りに習い事を行ったり、町内の祭りの準備、来週のバーベーキューなど、仕事以外の面で充実を目指します。
どんなに仕事をしても年収が上がらないのであれば、生活の全てを仕事に捧げることはありません。それよりも、自分の人生を充実させるために、趣味に対する時間や労力を捧げます。
そんな、サラリーマンが多いので残業をすることが当たり前の風土にはなっていない企業が多く、定時に帰るサラリーマンも多いです。
まとめ。
地方のサラリーマンの現実について、理解できたと思います。
地方で働くサラリーマンはいい意味で仕事を割り切っています。どんなに仕事をやっても、昇給がほとんどないのならば、プライベートを充実させます。都会のサラリーマンであれば、頑張れば年収が上がる!とか変に考えるから窮屈な思いをするのではないでしょうか。
今は地方でも都会でも年収はあがりません。それであれば、思い切って仕事をあきらめてプライベートを充実させたほうが、人生は豊かになると思います。
がむしゃらに仕事をした結果、何も残らないのであれば、通勤時間も短く、美味しい食材もある地方への転職も考える価値は出てきます。
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